木造住宅の外壁材の選択は常に大きな課題となりますが、この建物は外観の全周囲が見えるという特殊な立地条件でローコストとデザイン性を両立させた大判のサイディングを使用しました。割付や端部の処理を考慮することによりセメントパネルのような仕上がりになっています。
構造材である柱、梁を古民家のように真壁造りとしてすべて現し、壁面を左官材ではなくシナベニヤで仕上げた「現代の木の家」です。
2階のLDK天井は片流れの屋根勾配そのままに構造垂木を化粧で仕上げ、大屋根に包まれた安心感と開放感ある空間創りを心掛けました。
床材、階段材はすべて吉野ヒノキを用い、デッキテラスの床、板塀やLDK床の黒塗装は施主ご夫婦自ら何日も夜遅くまでかかって塗装されたものです。