ATS造家設計事務所

大屋根の住まい(滋賀県大津市)

前述の十八間堂と同時期に設計させていただいた二世帯住宅です。奥行きは、十八間堂とほぼ同じで約32mあります。
敷地は大津の旧街道に面しており、平入り屋根の民家が続く街並みですので、伸びやかな大屋根を架けるデザインとしました。
通りから見て屋根が大きく感じないように、道路側は平屋とし、屋根の勾配も緩くしています。

吹き抜けを介して上下階が繋がる親世帯と、落ち着いた中庭を持つ子世帯を 大きな屋根が包み込み、暮らしを守ります。

img_0018

 

 

 

 

 

 

子世帯LDKは、勾配天井で中庭に向かって空間が広がります。
この家の床仕上げは、水廻り以外すべて吉野ひのき、壁・天井は、自然素材の織物クロスです。

C.LIV1.jpg C.LIV2.jpg C.KIT.jpg C.LIV3.jpg

 

 

 

 

 

親世帯は、吹抜けに面した階段を上がると、上階の寝室に繋がります。呼び声や気配、様子が感じられるような、介護を考慮した設計です。

P.LIV.jpg P.BR.jpg

 

 

 

廊下やトイレの寸法は、車椅子の使用を前提にしています。壁に車椅子が当たってもいいように、巾木も少し高くしてあります。
洗面台は、米国デュポン社のホスピタリティーカウンターです。使い勝手は良いのですが、価格の高さが玉に瑕。

P.BS.jpg P.WC.jpg

 

 

 

 

 

道路からガレージ、アプローチは緩勾配のスロープで、玄関まで段差はありません。車椅子の使用者だけではなく スロープは、身体能力の向上が望めない高齢者にもありがたいものです。
ただし楽をしすぎてもいけませんので、元気なうちは積極的に階段を昇り降りしましょう。

F4.JPG F3.JPG

Tagged on: