ATS造家設計事務所

滋賀県草津市 野村の住まい 完成です

草津での設計はこれで3度目ですが、知らない街で設計するときは、時間の許す限り街をぶらぶら歩いてその土地の雰囲気といいますか 空気感を肌で憶えるようにしています。

 

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左:草津宿本陣
草津は東海道と中山道が分岐、合流する交通の要衝に位置する宿場町で、この本陣はそのシンボルです。
右:本陣裏の小径
管理、整備はしているけれども ほったらかし感のある、どこか懐かしい「場」です。

 

 

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左:天井川といわれる旧草津川の下をくぐるJR東海道線。
右:廃川となった跡地や堤防は、のどかな散歩道です。

 

 

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左:市役所近くの珈琲店
植栽と優しい軒下空間に魅かれるようにお店の中へ。インテリアにはこれといって目新しい材料や納まりは無いのですが、さりげなく落ち着ける空間デザインです。
風にそよぐシマトネリコを眺めながら、少しの間 憩いの昼休み。
右:酒蔵が残る街並み
以前設計した「草津の家」はこのすぐ近くです。

 

 

草津 野村の住まい

 

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階高を抑えて低く構え、大きく軒を出す外観デザインです。杉の梁材を細かく架け渡したパーゴラでアプローチを覆い、訪れる人を迎えます 。
高さを低くするメリットは構造的に安定することと形として美しいこと。 デメリットは室内の天井高さも低くなりますので、勾配天井にしたり、構造材の梁を露出させて高さを確保したりといろいろ工夫も必要になります。

 

 

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家族がくつろぎ、ともに時間を過ごすことができる「心地よい居間」を創ることが、今回お住まいを新築される最大のご希望でした。 床は吉野中央木材さんの節有り桧無垢材で、蜜蝋を摺りこんでいます。 リビングの壁は珪藻土が含まれた薄塗りの左官材、天井はパルプ、麻、レーヨンが主素材の「ノイエローブ」という織物クロスです。 米松を使うことが多い梁材ですが、今回は国産の杉材を使用しています。

 

 

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左:本棚のある個室
床はヒノキ、壁、天井は東リのアースウォールという自然素材系のクロスです。
右:2階ゲストルーム
街路樹が望めるように部屋の間口一杯に窓を設けています。