建築と椅子 その3
日本人デザイナー 新居猛氏の「ニイチェアー」。
デザインされたのは40年近く前。ずっと作り続けられています。
すごいですね。
事務所にある、1979年の古びた雑誌「モダンリビング」「暮らしの設計」に、さりげなく載っており、あらためて敬意を表します。
座り心地がいい、シンプルなデザイン、軽い、折りたためる、そして何といっても安い。
工業デザインの鏡です。
きちんとした創作意思を持ったデザイナーの、優れた製品がこの価格。
これではバッタモンの出てくる隙もありません。
建築は椅子のような工業製品ではありませんし、この世界でただ一つ、というのが原則ですが、50年、60年使い続けても褪せない、建築設計の基本は存在すると思います。