京都府福知山市 臨済宗南禅寺派 海眼寺 庫裏 改装工事 その2
建物全体に、揺れを許容しながら構造材の脱落を防止するボルトや簡易な金物を取付け、要所に下記の仕口ダンパーを設置します。
ハイテク補強金物の「仕口ダンパー」
三角形の鋼板と鋼板の間にゴムのような粘弾性体を挟み、これをせん断変形させることにより、地震や風荷重のエネルギーを吸収して木造建物の変形を抑制します。
揺れを許容しつつ地震エネルギーをしなやかにいなす伝統工法では、建物の耐力をむやみに上げたり強固な金物で固めてしまうと逆効果となる場合があります。
仕口ダンパー個々の効力は小さいので、一定数量をバランス良く配置することが大切です。
この建物は伝統工法としては、また昭和34年に新築された建物としては珍しく、コンクリートの布基礎が施工されていました。
基礎が無い場合は柱同士を足固めで繋いだり礎石の補強をするのですが、今回は軸組工法と同じ補強を施します。
新旧のコンクリートが密着するように既存の基礎表面を削って粗面にし、新しい鉄筋コンクリートの基礎を抱き合わせます。 なかなか大変な作業です。