庫裏とは住職やご家族のお住まいのことで、大抵の場合檀信徒さんがお使いになる座敷や書院、寺務所などを兼用する建物です。
昭和34年に新築され約50年強の風雪に耐え、この度改修工事の運びとなりました。
外観はそのままに、内部を現代の生活に合わせてリフォームします。
伝統工法で建てられた建物の耐震補強は、京都の古い町家と同じくただ強度を上げれば良いというものではありません。
適度に傾きながら地震の力をいなして崩壊を防ぎますので、補強方法も一般木造とは少し違います。
工事の内容など詳しくは、エッセイ (1)、 (2)、 (3) をご覧下さい 。
お寺さんは「海眼寺のはな子さん」という楽しいブログをお持ちです。
副住職が寺の出来事や境内の様子、仏教や禅の教えなどを愛犬のはな子さんの日常と共に紹介されています。こちらもぜひご覧下さい。
左 :鉄筋コンクリート造の本堂 右:改修工事が終わった庫裏
木造2階建て 延べ面積 293.69㎡(88.84坪)
海眼寺さんの台所は檀家さんもお使いになりますので、半公共空間のLDKです。 広いスペースには蓄熱暖房機を設置しています。
住職の執務スペース。
心を静めて仕事をしていただける空間です。
子供からお年寄りまで いろんな人が使うお寺さんのトイレ。
水洗いができるように防水工事を施工し、床は段差をなくしてバリアフリーにしています。 建具は引戸で 壁や便器廻りには手摺を設置しました。
オールステンレスキッチン。 質感も良く細かなデザインにも配慮があり、IHヒーターやシングルレバー水栓付きで約¥100.000。 セカンドキッチンにお薦めです。
小上がりのある和室の奥の壁と吊り戸棚には 地元の和紙職人ハタノワタルさんに黒谷和紙を貼っていただいています。
鴨居はボルトで釣ってガラスの欄間をはめ込み、雪見障子と合わせて上下で視線を通すことで室内に軽快感、開放感を与えてくれます。