ATS造家設計事務所

浄土宗 浄念寺(愛媛県 宇和島市) 書院・庫裏 完成です。

書院・庫裏の設計に1年半、現場の監理に2年、合計3年半をかけて、この冬にようやく落慶しました。

建物の耐久性や地震への備えのため、ご住職は、設計当初から鉄筋コンクリート造での建築を強く希望されました。
内外部とも日本建築の様式を踏襲していますので、壁式構造を採用し、コンクリートの箱状構造体の中に本格的な木造の造作を施しています。

詳細は、設計実績の「社寺建築」で、近日中にご紹介いたします。

 

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外観

越屋根の付いた大屋根は瓦葺き、唐破風を模して緩いアールを付けた庇には銅板を葺いています。
白壁はフッ素樹脂塗装、腰板は杉杢化粧型枠打ち放し仕上げ。
メンテナンスのしにくい外部の格子には150×50mmの人工木材を使用しています。

 

 

 

 

 

 

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書院は、広間にも大炉を切り、さまざまな茶会や檀家さんの集まりに対応することができます。
床柱は、以前の庫裏で使われていた松梁の丸太材を加工、地板・床框は欅。
右手は、四畳半茶室の屋久杉障子。

竿縁天井の一部を照明天井とし、蟻壁という手法で天井が浮いているような細工を施してあります。

 

 

 

 

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仏間十畳 
柱、長押、地板等の造作材は檜、 天井板は、杉中杢材。

 

 

 

 

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小さいながらも本格的な水屋も備えた4.5畳の茶室は、屋久杉で材を揃え、要所に煤竹を用いて趣向を凝らした設いとしています。